三菱総合研究所(以下、MRI)は、Webからの情報収集および整理・レポーティングを自動化するAIツール「ロボリサ」に、ChatGPTなどで利用されている大規模言語モデル(以下、LLM)を適用することで調査レポートの自動生成を実現し、提供を開始した。
ロボリサは、公開されたWebサイトであらかじめ情報収集対象として設定したものの中から日々新着情報を収集、要約し、外国語情報は翻訳した上でデータベースに蓄積。蓄積した情報は検索・閲覧やメール配信ができるほか、時系列のサマリーを生成するといったレポーティング機能も有しているという。
今回、以下2点を実施し、レポーティング機能を強化したとしている。
GPT-3.5およびGPT-4を用いたレポート自動作成機能の実装
レポートの素材となる文章生成エンジンとして代表的なLLMであるGPT-3.5およびGPT-4を採用。利用者がレポート化したい内容を質問すると、ロボリサは自身のデータベースに蓄積した情報を参考にしてひな型に文章を流し込み、PowerPoint形式のレポートを生成する。また、画像生成AIにより、レポート内容に沿った画像も生成・挿入するという。
生成された文章に含まれる誤情報を検知・削除する機能の検証と実装
レポートに誤情報が含まれると誤った意思決定を引き起こす可能性がある。そこで、誤情報が出力される原因を「LLMの処理」と「情報源」の2つに分解し、それぞれ対処することで、誤情報を検知・低減できることを検証。この結果に基づき、ロボリサは、誤情報である可能性が低い文章のみをレポートに含めるとしている。
MRIは今後、ロボリサの提供を拡大し、AIを活用したソリューション・コンサルティングを提供していくという。