ENEOSホールディングス(以下、ENEOS)、東日本旅客鉄道(以下、JR東日本)、YKK AP、日本板硝子(以下、NSG)は、米国ユビキタスエナジー(以下、UE)が開発した透明な太陽光発電窓パネル(UE Power)を使用した実証実験を、高輪ゲートウェイ駅構内において実施する。
同窓パネルは、紫外線と赤外線をエネルギー源とする発電が可能であり、一般的な窓と同程度の透明度を維持しつつも、遮熱性と断熱性に優れていることから、建物の高いエネルギー効率を実現。高層ビルなどに活用できることから、広大な用地確保が不要であり、平置き型の太陽光発電と比較し、小さい敷地面積で多くの電力を生み出す可能性があるとしている。
2021年9月から約1年間にわたって、ENEOSとNSGが共同で行った同窓パネルの屋外使用実証実験では、日本国内の日照、気候条件下においても、想定通りの発電量、省エネ効果などの性能が確認できたという。
今回は第2弾の実証実験として、同窓パネルの屋内使用時における発電性能について検証。また、駅を利用する人々に同窓パネルを実感してもらうことを目的に、約2ヵ月間にわたり、高輪ゲートウェイ駅構内で既設の窓ガラスの内側に同窓パネルを設置し、定量的な評価を行うとしている。
実証実験の概要は以下のとおり。
期間
- 2023年5月8日~7月14日(予定)
実施内容
- 既設の窓(東向き)の内側にパネルを設置することにより、既設の窓で減衰した日光に対する発電性能の確認
- 駅の利用者に、透明太陽光発電窓パネルの存在および、JR東日本の進める高輪ゲートウェイシティ(仮称)のまちづくりの認知度向上
各社の役割分担
- ENEOS:実証実験の企画・主導
- JR東日本:実験フィールドの提供
- YKK AP:窓パネルのサッシ、フレームの設計・製作
- NSG:NSG千葉事業所での実証実験第1弾の知見およびUEとの共同開発の知見提供、実験結果の解析
なお、同実証において同窓パネルの有効性が確認された後は、ビルなどへの展開、および将来の電力供給を視野にいれた太陽光発電システムへの接続など、実証を検討しているという。