丸紅と富山地方鉄道(以下、富山地鉄)は、黒部市内路線バスの生地循環線において、顔認証技術とアプリ型プリペイドカードを連携させた顔認証決済の実証実験を開始した。
富山地鉄では、「公共交通の利用促進に寄与するサービスレベルの向上」という目標を掲げており、その実現に向けて丸紅と連携し、同実証を実施するに至ったという。同実証では、顔認証による運賃決済システムの実用性の検証や、ICカード乗車券・クレジット非接触決済などの他の決済手段と比較を行い、どのような利点・欠点があるのかを見極め、今後の利便性向上につなげるとしている。
丸紅はこれまで、顔認証技術によるスタジアムへの入場管理や大学での出席管理などの実証実験を実施してきた。今回の実証では、富山地鉄が運行する路線バスの定額運賃区間にて、事前に顔登録をした利用者の顔を判別・認証し、その後、自動で個人のアプリ型プリペイドカードから引き落としを行うことで、決済との連携が正常に動作することを確認するという。
また、今回の実証実験を踏まえて、公共交通機関や利用者の手ぶらニーズが高い分野において、顔認証決済の早期事業化を目指すとしている。