テンセントは、深圳で開催された旗艦イベント「グローバル・デジタル・エコシステム・サミット」で、独自の大規模言語モデル「Hunyuan」を初公開した。
現在、同モデルはテンセントクラウド上でAPIを通じたアプリのテストや構築を行うために、中国の企業に開放されているという。中国の企業は現在、テンセントのパブリック・クラウド・プラットフォームを通じてHunyuanにアクセスし、特定のニーズに合わせてファインチューニングすることが可能。
テンセントの基盤モデルは、画像の作成、コピーライティング、テキスト認識、カスタマーサービスなどといった機能をサポートしているという。これらは、金融、公共サービス、ソーシャルメディア、電子商取引、交通、ゲームなどの主要産業で役立つと見ているという。
これにより企業は、今年6月に初めて導入されたテンセントのModel-as-a-Service(MaaS)から派生した独自の大型モデルをトレーニングできるほか、ツールを構築することも可能に。MaaSは、20の主要産業にまたがる50以上のソリューションを備え、経済的に実行可能な産業別の大規模言語モデルを企業に提供するとしている。
Hunyuanはまた、Tencent Cloud、Tencent Advertising、Tencent Games、Tencent Fintech、Tencent Meeting、Tencent Docs、Weixin Search、QQ Browserなど、テンセントが提供する50の自社製品に接続しているという。
同社は下記の事例を紹介した。
- Tencent Meetingは現在、Hunyuanを搭載したAIアシスタントを備えており、ユーザーからの自然言語の指示やプロンプトを処理することで、関連する議事録の作成などの複雑なタスクを実行可能
- Tencent Docsは、Hunyuanと統合され、数十のテキスト作成シナリオをサポートし、ワンクリックで標準フォーマットのテキストを生成可能
- 広告では、Hunyuanは広告コンテンツの作成をサポート。それにより自社の広告に使えるような面白いショッピングガイドの作成を支援