大成建設は、日立コンサルティング、GlobalLogic Japan、日立社会情報サービスの3社と共同で、「建設承認メタバース-CONSTRUCTION CONTRACT(略称:C2QUEST)-」の開発を開始する。
今回の開発では、建築物の意匠・構造・設備などのデジタルデータが統合されたBIMをもとに、クラウド上に建築物のメタバースを構築。同メタバース上に発注者などへの説明から仕様の決定といった承認までの情報をはじめ、プロジェクトをめぐる関係者(発注者・設計者・施工者など)間での合意形成に必要なデータや建設承認に至る議事録など、情報を一元管理し、施工現場における業務の効率化や働き方改革に貢献することを目指すという。
また同システムでは、VRとの融合や承認プロセスのデジタル化などによりプロジェクトの立ち上げから建設承認までの流れを把握できるため、確定情報の明確化によってバーチャル上で建築物を竣工させることが可能。仮想空間上で詳細を確認し、相互にイメージを共有してコミュニケーションの円滑化が図れるため、効率的にプロジェクトを推進できるとしている。
大成建設と3社は今後、他の建設企業やIT企業などのパートナーとも連携・協調を図りながら、生成AIやゲームエンジンなどの技術を活用した同システムの技術開発を推進。施工現場での生産プロセスのDXを通じて、建設業における次世代の業務スタイルへの変革に取り組んでいくという。