2026年4月、日立は日揮グローバルのデータマネジメント高度化に向け、データ品質管理(DQM)フレームワーク運用の支援を開始した。AI技術の進化により、企業活動におけるデータ活用は拡大し続けているが、AIの回答精度は入力データの品質に大きく依存するため、組織全体でのデータ品質管理とマネジメントの高度化は重要性を増している。
両社はこれまで、DMBOK(データマネジメント知識体系ガイド)やISO 8000(データ品質に関する国際標準規格)などの国際標準に準拠し、日揮グローバルのデータ管理における現状課題の抽出や将来像の定義、さらにPDCA(計画、実行、評価、改善)とOODA(観察、状況判断、意思決定、行動)を組み合わせた改善プロセスを共に検討してきた。
企業におけるAI導入の拡大に伴い、「期待どおりの精度が出ない」「事実と異なる回答を生成する」などの課題が浮き彫りになっている。その多くは、データ定義の不一致や品質のばらつきなど、適切なDQMが行われていないことが原因とされている。組織全体での合意形成の難しさや専門人材の不足を背景に、DQMの現場定着が遅れているのが現状である。
そこで日立は、日揮グローバルに対し、データ品質基準の設定、モニタリング、管理基盤の運用設計、データガバナンスの構築など、DQM実現に必要な仕組み作りを包括的に支援する。また、PDCAによる計画的な改善と、OODAによる迅速な対応を合わせた「PDCA×OODA」型の改善プロセスを採用し、継続的かつ柔軟なデータ品質管理体制の構築・定着化を目指す。
本取り組みにより、EPC(設計、調達、建設)事業でさまざまなフェーズのデータ品質を保ち、AIやデジタルツールの現場活用を促進することで、日揮グローバルにおけるデータの価値最大化を後押しする。今後も日立は、複数業界で培ったデータマネジメント知見を活用しながら、変革の伴走支援を進めていく方針である。
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