ESG経営は業績には結びつかない?
続けて、登壇したのが一橋大学の篠沢義勝氏。篠沢氏は冒頭、実際に円状の紙を取り出し、破りながら「パイを切り取って、『こちらが従業員でこちらは株主』と切り分ける考えはもう古いのでは? というのが『GROW THE PIE』の考え方です」と説明。そして、紙を全部破ってくしゃくしゃにしたものを、さらに大きなパイ型の紙に戻すという手品を披露し、会場を盛り上げた。
篠沢氏はこれまで大手の投信会社で証券や為替の業務に従事。その後ファイナンスの分野での研究を行っている。現在は一橋大の商学部で英語を必読する授業で『GROW THE PIE』を2年間取り上げたそう。ゆえに翻訳者以外では日本でその次に本の内容を熟知していると言っても過言ではないだろう。