ストックマークは2026年5月15日、経済産業省およびNEDO主導の生成AI開発力強化プロジェクト「GENIAC」第4期に採択されたことを発表した。これに伴い、国内主要16社と共に「日本企業の暗黙知/社内データ AI-Ready化プロジェクト」を開始した。

本プロジェクトは、製造業をはじめとした基幹産業の各社で保有している非公開データや現場の暗黙知を、AIが学習・活用できるよう変換(AI-Ready化)することを目的としている。各企業との協業により、企業ごとの具体的なユースケースを設定し、実証実験を進める。最終的には得られたノウハウを一般公開し、国内の生成AI実装を促進する方針だ。
背景には、日本企業内に存在する非公開かつ専門性の高い情報資産(図面・マニュアルなどの非構造化データや熟練者のノウハウ)が十分にAI活用されていない現状がある。これらのデータをAI-Ready化するためには、高度な専門知識と工数が求められるが、ストックマークがこれまで蓄積した国産生成AI基盤やAIソリューションの知見を活かし、研究・実装を推進していく。
プロジェクトでは以下の重点テーマに取り組む。
1つ目は、業界別データのAI-Ready化とその「Skills(Agent-Readyマニュアル)」化である。現場担当者による自然言語での更新により、AIの精度向上を狙い、専任AI人材が確保できない企業にも現実的なAI導入の道筋を示す。
2つ目は、産業・業務特化型データ基盤とAIエージェントの構築である。企業の秘匿データを外部に出さずに活用可能とする連合学習や合成データ技術を用い、業種に特化したAIの開発実証を行う。
AI-Ready化の取組は、データ構造化、品質・ガバナンス、学習サイクル整備の3軸で進む。各種権限管理やガードレール機能、セキュアなデータ処理基盤の検証も並行して実施される。
参画企業は、味の素、伊藤忠商事、NGK、神戸製鋼所、ジェイテクト、スズキ、住友化学、太陽誘電、帝人、東京電力HD、日揮HD、三井住友銀行、三菱ケミカル、ヤンマーホールディングス、ライオン、LIXILの16社。製造業・商社・金融・インフラなど多様な業種のトップ企業が参加し、それぞれの領域でユースケースを探る。
本プロジェクトを通じ、企業内のデータ資産活用とAI活用基盤の整備によって、業務プロセス変革や新たな価値創出、国内産業の競争力強化が期待される。各社の知見とノウハウの公開により、生成AIの社会実装・普及への加速が見込まれる。
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