FIXERは、デジタル庁から「行政における生成AIの適切な利活用に向けた技術検証の環境整備」を受託した。
FIXERは、同件の企画競争に参加して提案を実施し、2023年12月1日に契約予定事業者に内定、12月4日に契約を締結した。同社が複数の自治体・企業において採用されている生成AIプラットフォーム「GaiXer(ガイザー)」をベースに、LLM(大規模言語モデル)検証環境を提供、技術検証を支援するという。
プロジェクトの概要は下記のとおり。
- 複数の生成AIを安全に利用できる検証環境を提供し、その性能や特性を評価する技術検証を2023年12月~2024年3月に実施
- 実証にはデジタル庁だけでなく、府省庁の職員や自治体の職員も参画する予定
- 実証におけるユースケースとして、文書の生成、問い合わせ対応案の生成、文書校正、質問主意書に対する答弁案の作成などを行う
- 技術検証を通じて、生成AIの利用による行政運営の効率化・行政サービスの質の向上を目指す
同プロジェクトで活用する「GaiXer」は、AWS・Microsoft Azureのマルチプラットフォームのクラウド基盤上で構築されており、大規模障害発生時にも高い可用性を実現するとしている。また、各社が提供するLLMから利用するモデルを選択できるため、日々進化するAIの世界で新しいLLMを導入でき、業務特化型のAI開発にも適していると述べている。
GaiXerはマニュアル・FAQなどのドキュメントを追加学習し、その内容をもとに回答を生成できるという。また、作成したプロンプトテンプレートを組織内で共有する機能を備え、効率的・効果的な生成AI活用を支援するとしている。