新設M&I本部が、社内の技術と社会課題をつなげて事業化
田村:顧客起点のイノベーション事例としては、クラウド型生鮮品物流ソリューションの「Fresh Logi(フレッシュロジ)」があります。これは、食農分野のソリューション営業担当者が顧客からヒアリングした、ある課題が起点となり開発が進められました。
その課題とは、野菜など青果物の“非効率な輸送”の在り方でした。青果物は鮮度が命のため、輸送手段の多くを冷蔵車に依存しています。しかし冷蔵車とは、そうした特別な商品しか積み込めないため、他の商品と混載した輸送が難しいのです。すると、積載量不足による非効率な輸送が常態化します。今後、物流業界全体でドライバーの人手不足が加速していく上、脱炭素の動きも進んでいく中で、この輸送の在り方を維持するのは困難でしょう。Fresh Logiは、そうした生鮮品に係る物流課題の解決を後押しするソリューションです。