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組織での「アイデア創造」に何が必要か?

第15回

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ブレインストーミングによるアイデア創造

 ブレインストーミングを行う際には、スピード感が重要になる。椅子に座ってじっくり考えるような雰囲気になってしまうと、ルールをうまく守ることが難しくなる。

 参加者全員がハイ・エネルギーで取り組めるように、最大60分を目安にしよう。アイデアの数は、60分なら100~150個を目標にするといい。

 以下の流れでやってみよう。

1)大きなホワイトボード(もしくは模造紙)を用意する

2)各自がポスト・イットとペンを持ち、ホワイトボードの前に立つ

3)思い浮かんだアイデアを書き出し、声に出しながらホワイトボードに貼り付ける

 最初は様子を伺う人もいて、沢山のアイデアが出てこないかもしれない。しかし、数分もすればどんどん色々なアイデアがホワイトボードに埋め尽くされることになる。

 他人が面白いアイデアを出したら「いいね」と声をかけたり「それならこんなアイデアもどう?」と提案をしたりしながら、積極的にコミュニケーション、コラボレーションしていこう。

 年間400人弱にアイデア創造のファシリテーションをしている筆者の体験ベースでいえば、「チームでの会話量が多いほど、アイデアが沢山生まれている」という実感がある。

アイデア創造ワークショップ写真1:筆者がファシリテーションを行っているワークショップの様子

 そして、会話量が多くてアイデアが多いチームほど、最終的に質の高い解決策を出している。日常業務で必要な常識は脇に置き、メンバーの多様な視点をその場に持ち込んでワイワイ言いながらやってみよう。

 

 本稿内の出典・参考文献は以下にまとめます。

  1. March, James G. "Exploration and exploitation in organizational learning."Organization science 2.1 (1991): 71-87.
  2. A・オズボーン『創造力を生かす』豊田晃訳, 創元社, 2008.
  3. J. ヤンク『アイデアのつくり方』今井茂雄翻訳, 阪急コミュニケーションズ, 1998.
  4. K・ソーヤー『凡才の集団は孤高の天才に勝る』金子宣子訳, ダイヤモンド社, 2009.
  5. R. サットン『なぜ、この人は次々と「いいアイデア」が出せるのか』米倉誠一郎訳, 三笠書房, 2002.
  6. スタンフォード大学d.school 『デザイン思考家が知っておくべき39のメソッド』一般社団法人デザイン思考研究所編
  7. 星野匡『発想法入門』日本経済新聞社, 2005.

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この記事の著者

柏野 尊徳(カシノ タカノリ)

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