ポーラ化成工業は、化粧品開発支援AIシステム「AIM POLAR(エイム ポーラー)」を開発した。
同社は近年、未来を先取りした新しい感触や、顧客一人ひとりが望む感触を提供するパーソナライズ化粧品の実現など、独自AIの研究開発に取り組んできた。
この度「目標の感触を実現する最適な成分組成(処方)」を予測するAIを構築。同AIは、化粧品の開発者が行うモノづくりと同じように、実現したい感触をもとに処方例を予測する機能とともにカギとなるであろう成分を提示するように設計されている。開発者は自身のアイデアに、膨大なデータに基づくAIの予測結果を組み合わせたり、的確に有力な処方を絞り込み試作の回数を減らしたりしてクリエイティブかつスピーディーに最適な処方を創出できる。
また、化粧品の開発に必要不可欠な「品質を予測するAI」も構築し、これまでに構築したAIをすべて統合してAIM POLARを完成させた。
AIM POLARには、ポーラ化成工業が保有する数百種類もの製品に関するデータ(処方や感触、品質など)を学習させ、処方設計の独自ノウハウを凝縮。これにより、同社が長年大切にしてきた、使い心地の良い感触や、安全性や安定性などの品質を総合的に考慮した“ポーラ化成工業らしい”処方例を瞬時に提示できる。なお、同開発はSBXと共同で実施した。

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