2025年12月5日、アクセンチュアとOpenAIは、エージェント型AIシステムの導入を通じた企業変革と成長支援を目的に、パートナーシップを開始した。アクセンチュアは数万人規模の自社プロフェッショナル人材に「ChatGPT Enterprise」を導入し、コンサルティングやオペレーション、デリバリー業務にAIを活用する。この取り組みにより、アクセンチュアは自社社員のAIスキル強化と、顧客企業への高付加価値サービスの提供を目指す。

　両社は協業の一環として、新たなフラッグシップAIプログラムを立ち上げた。これにより、アクセンチュアのデータやAIに関する専門知識、業界ごとの知見と、OpenAIが持つエンタープライズ向けAI製品を融合し、顧客企業の成長と業務プロセス変革を支援する。対象領域は金融サービス、ヘルスケア、公共部門、小売業など多岐にわたる。顧客企業はAIを活用した業務プロセスの改革を迅速かつ全社的に展開できるとともに、OpenAIの最新製品やモデルを導入した先進的な業務プロセスを実現できるようになる。

　また、カスタマーサービス、サプライチェーン、財務、人事など企業の主要オペレーション領域にAIを活用するエンタープライズソリューションを、両社が共同開発する。アクセンチュアはOpenAIの「AgentKit」を用いて、顧客企業への業務プロセス自動化や意思決定高度化につながるカスタムAIエージェントを設計、検証、導入まで一貫して支援する。

　アクセンチュアでは「ChatGPT Enterprise」の全社導入を通じて、社内の業務効率化と顧客への支援高度化を推進し、社員のAIスキル向上施策も強化する。また、社員が「OpenAI Certifications」を取得することで、AIに精通したプロフェッショナル人材の育成を加速させている。こうした企業全体のAI人材強化により、顧客企業のAI導入推進やデジタルトランスフォーメーションの加速を支援する体制を整備する。

　さらに、両社はOpenAIの法人向け事業の拡大も目指す。アクセンチュアはOpenAIの最新AI技術と自社のコンサルティング力、デリバリー力を融合し、世界規模での顧客企業支援を強化する。フロントオフィスやバックオフィスなど顧客企業の多様な部門へAI導入設計・運用ノウハウを世界的に展開し、インテリジェントな事業機能の大規模構築や導入、管理のサポートを進める。

　この協業により、アクセンチュアはAI導入を目指す企業にとって最適なパートナーとしての立場をさらに強化する。企業の変革や新規事業創出にAIが果たす役割は今後も拡大が見込まれ、両社の連携は企業の競争力向上に資する取り組みといえる。

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