日立製作所(以下、日立)は、米国子会社GlobalLogic Inc.(以下、GlobalLogic)の100%子会社として、プライベート・エクイティファンドMaxburgから、ドイツに本社を置くsynvertの買収を決定した。
今回の買収は、Agentic AIやPhysical AIを通じて運用の自律化やビジネスモデルの革新を推進し、AI時代における顧客や社会の課題解決をめざす日立のソリューション群「HMAX」の展開強化を目的としている。
synvertの買収により日立の顧客は、プラットフォームを中心とした設計や高度に標準化されたMLOps(機械学習の運用管理)をすぐに活用可能。また、運用管理サービスを追加することでシステムの強靭性が高まり、総コストも削減できる。
synvertには、データガバナンスやデータプラットフォームの設計、高度な分析に精通した550名以上の専門家が在籍。彼らのケイパビリティにより、自律型エージェントやリアルタイムで意思決定を行うシステムに必要なデータの取り込みや管理、活用がスムーズに行える。
さらに、synvertのデータ・AIコンサルティングの強みと、GlobalLogicのVelocityAIプラットフォームやデジタルエンジニアリングのリーダーシップを組み合わせることで、企業のデータ活用の全工程にわたる価値を拡大。これにより、日立はさまざまな業界で拡張性・安全性・実運用に優れたAgentic AIやPhysical AIのソリューションを提供できる体制を整えるとのことだ。

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