博報堂テクノロジーズは、生成AIを活用して人間の「思考」そのものを継承し、専門性の高い業務の効率向上や熟練の高度業務や判断を再現できるAIクローンサービス「Clonatica(クロナティカ)」を提供開始する。

Clonaticaは、専門家や経営者が持つ思考パターン、判断基準、暗黙知をAIとして再現し、組織全体でその知見を活用できるソリューション。従来の「AIクローン」が外見や音声の再現に注力していたのに対し、同サービスは見た目に加えてその人物の「思考」も独自のクローン技術によって再現している。

同サービスは、経営者や主力となる社員、長年経験を積み重ねた専門家などを単にコピーして代替するのではなく、優秀な人材の能力を拡張し最大限に機能させることを目指している。また、団塊の世代がビジネスの第一線を退いていくことによる、経営者やベテラン社員が持つ暗黙知やナレッジの喪失も防げるという。


Clonaticaの特徴
- 約2時間のインタビューで対象者の特徴や思考パターンをモデリング
- 問い合わせ対応や意思決定支援において、対象者と同等水準の判断支援を必要な時にすぐ使える形で提供することで対象者の作業時間の約50%短縮を実現
- 退職や異動により失われがちな暗黙知を保存・継承することで、新人教育や技術継承の効率を従来比で約30%向上
- 経営者や管理職のAIクローンを活用することで、承認業務や相談対応の待機時間を解消し、意思決定速度の約3倍加速を実現
- Slackなどの社内コミュニケーションツールとの連携により、自然な対話形式での専門的アドバイス提供を実現

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