ACTANTとメッシュワークは、システム思考と人類学的エスノグラフィーを統合したデザインリサーチプログラム「Systemic × Ethnography」を共同開発した。

3つのレイヤーで構成される同プログラムは、フィールドワークによって個別の生活に密着した「パーソナルストーリー」を掘り起こし、それを「パーソナルシステムマップ」にまとめあげる。さらに「ソーシャルシステムマップ」の中に位置づけることにより、複雑な社会構造の中でテーマや課題を捉え、効果的なアイデアや長期的な介入戦略へとつなげるという。

特徴
1.ありのままを深く:人類学的エスノグラフィー
自らの関心、先入観を最小限にして、ありのままを捉えるフィールドワークを実施。当事者の経験や文脈のリアリティを丁寧に描き出す。
2.広く社会構造の中で:システミックデザイン
個人の体験や課題といったユーザー像を超えて、技術、組織、制度、文化に関連する社会構造の中でテーマや課題を包括的に捉え直す。
3.自身の視点を拡張
異なる価値観や生活世界に触れることで、参加者自身の前提に揺さぶりをかけ、日常業務における判断や発想の枠組みを拡張。

プロセス
テーマや組織に合わせて、4カ月から半年のプログラムを実行する。
1.システムの特定
社内チームを編成し、どのようなシステムを対象にするかをテーマに基づいて決定。フィールドの検討やリクルーティングを進める。
2.人類学的フィールドワーク
対象者のみならず、そのまわりに広がる家族やコミュニティなど社会関係を丁寧に掘り起こし、現場の生々しい状況に向き合う体験をする。
3.社会構造の可視化
フィールドワークを踏まえた上で、システムマップを作成。観察結果を複雑さの中で議論するための土壌を整える。
4.長期的な可能性の探索
フィールドとマップを行き来し、参加者自身の価値観やテーマをアップデート。インパクトを創出するためのヒントやアクションを探る。

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