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コーセー絶好調の理由は「爆買い、雪肌精のロングヒット、海外ブランド」だけではない

コーセー 経営企画部長 原谷美典氏インタビュー

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同族経営がガバナンスとリーダーシップの源泉

では、そんな現在のコーセーに課題はないのだろうか?

課題としては、グローバル展開です。現在の海外売上は約341億円あり、海外売上比率は約16.4%。去年までは230億だったのですが、タルトが入ったことで北米が急激に伸びました。しかし中心となるのは中華圏と東南アジアで、グレイターチャイナと呼ばれるアセアンを含めた華僑市場で展開してきました。今後、コーセーの名を世界で高めていくためには、やはり北米と欧州で攻めていかなかればなりません。欧州ではたとえば、イタリアなどは個人経営の店が中心で、日本の制度品に近いビジネスモデルが通用することを活かして、展開しています。インドに関しても、市場自体の大きさや成長性に加えて、「印僑市場」としての発展性も見据えて力をいれていきます。今回、ブラジルにも新たな子会社をつくりました。そういうグローバル展開の中では、高級品市場では、まだまだロレアルやエスティローダーのグループの力は強大で、彼らの資本投下は強力です。その一方でマスの市場も含めた廉価な価格帯では、韓国の企業が伸びてきています。そういう“挟み撃ち”という状況の中、われわれは日本の化粧品の強みである、繊細な感性や高技術力の高さ、安全・安心に関する品質面での信頼性などを武器に、積極的にチャレンジしていくつもりです。(原谷氏)

特に、中国市場では欧米勢の攻勢が強まり、戦略の見直しが急がれるという。中国からのインバウンド需要が逆に中国国内でのコーセーでの販売の足かせになりつつあることも事実のようだ。ネットでの展開も中国では、アリババなどの通販サイトの中のブランドストアとして展開している。中国の場合、国内市場とちがい、ネットと既存流通の対立構造はそれほど強くないのでより積極的に展開することが可能だ。

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