松尾研究所とカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)およびCCCMKホールディングスは、2026年2月12日、多様な生活者像をモデル化する「AIペルソナエージェント」の共同研究開発を開始したと発表した。

今回の共同開発は、近年ますます多様化する生活者の価値観や行動に対応するため、アンケートなどの言語データだけでなく、購買行動といった実際の行動データも組み合わせて、一人ひとりの生活者を立体的に理解することを目的としている。これにより、単なる属性情報では捉えきれなかった深い顧客像を形成し、人間中心のAIペルソナエージェントとして社会実装を目指す。
松尾研究所は、東京大学大学院工学系研究科松尾・岩澤研究室とビジョンを共有し、産学共創によるイノベーション創出を推進してきた。今回のプロジェクトでも、アカデミアで生まれた先端技術の産業応用と、社会実装から得たフィードバックを学術研究に還元するイノベーションのスパイラルを強化する狙いだ。
CCCグループは豊富なライフスタイルデータを有しており、本取り組みではその知的資本を活用。研究ではデータから多様な生活者像を描き出すAIペルソナエージェントの開発が中心テーマとなっている。生活者の考えや行動傾向をAIが活用しやすい形式で整理し、多様なペルソナ生成技術の確立を目指す。
研究開発は実データによる検証を重ねて進められ、成果は学会発表などを通じて社会へ還元する予定である。企業に対してはサービス改善やマーケティング支援等のソリューション提供も視野に入れている。また、データ取り扱いやAI活用では倫理・透明性を重視。研究倫理遵守、適正なデータ保護、目的外利用の防止、AIとデータの適切な関係性の探求などに注力し、両者のガバナンス体制をもとに社会から信頼されるAI活用の実現を目指す。
この取り組みにより、CCCグループは生活者のニーズや変化を高い解像度で把握し、施策やサービスの質向上につなげる。一方、松尾研究所は学術的意義のある知見を蓄積し、AI技術の新たな社会実装モデルを構築する。今後は開発した技術や知見を業界横断的に活用し、産業競争力の強化と社会価値の創出に貢献するとしている。
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