西武ホールディングスは2026年5月14日、2026年3月期の連結決算を発表した。レジデンスの流動化やインバウンド需要の取り込みにより増収要因はあったものの、前期に実施した「東京ガーデンテラス紀尾井町」の流動化に伴う反動が大きく、全体では大幅な減収減益となった。
2026年3月期 連結業績
- 営業収益:5,132億円(前期比43.0%減)
- 営業利益:455億円(前期比84.4%減)
- 経常利益:458億円(前期比84.1%減)
- 親会社株主に帰属する当期純利益:388億円(前期比84.9%減)
決算のポイント
営業収益および各段階利益は、2026年2月に公表された修正予想を上回って着地した。当期純利益については、連結子会社の繰延税金資産の回収可能性に関する精査の結果、法人税等調整額(益)を計上したことで、予想を大幅に上振れる結果となった。
セグメント別の動向は以下の通り。
- 不動産事業:営業収益は839億円(前期比3,966億円減)。レジデンスの流動化や「エミテラス所沢」の開業による増収はあったが、前期の大型物件流動化の反動減が支配的であった。
- ホテル・レジャー事業:営業収益は2,504億円(前期比92億円増)。北米・欧州・豪州を中心としたインバウンド個人客の取り込みにより、国内ホテルのRevPAR(1日1室あたり客室売上)は前期比10.6%増と好調に推移した。
- 都市交通・沿線事業:営業収益は1,567億円(前期比40億円増)。需要の増加により鉄道業の運輸収入が前期比2.8%増(27億円増)となるなど、増収を確保した。
今後の展望とモニタリング指標
同社は「でかける人を、ほほえむ人へ。」というスローガンのもと、環境課題解決やエンゲージメント向上にも注力している。非財務指標では、CO2排出量(Scope1+2)が2018年度比で55.6%削減され、2030年度の目標を前倒しで達成した。 また、マーケティング基盤である「SEIBU PRINCE CLUB」の会員数は286万人に達し、当初の2027年3月期目標を1年前倒しで達成している。今後は「西武の森」プロジェクトによる社有地の環境保全地区化(目標30%)や、東京都心の大規模再開発パイプラインの推進などを通じ、持続的な成長を目指す方針だ。
【関連記事】
・パナソニックHD、2025年度決算は減収減益 構造改革完了で26年度はV字回復、過去最高利益見込む
・関西ペイントの2025年度決算、売上高は5期連続で過去最高を更新 アフリカ事業が大きく寄与
・NEC、2025年度決算は増収増益 国内IT・防衛事業が好調
