超小型衛星キット「ARTSAT KIT」は、東京大学と多摩美術大学の共同プロジェクとして作られた超小型衛星「ARTSAT1:INVADER」をベースとした人工衛星開発キット。10cm四方の超小型サイズの「ARTSAT1:INVADER」は、2014年2月28日にH-IIAロケット23号機で打上げられ、地球の写真を撮影したほか、姿勢角度や温度など衛星のデータを地上に送信し、それを元にしたアート展示などを行った。
その衛星の設計を引き継ぎ、改良を重ねて作られたのが、今回クラウドファンディングを開始した「ARTSAT KIT」。従来、オーダーメイドである人工衛星をキットとして商品化することで、宇宙工学やロボット工学を教える大学などの教育機関はもとより、宇宙開発に興味のある個人でも入手可能な低価格を実現したという。
これまでも海外のサイトから人工衛星のキットを購入することはできたが、注文の煩雑さや100万円以上の高い価格、また肝心のマニュアル類が全て英語であることなどを理由に、利用は困難だったという。
このクラウドファンディングのプロジェクトを通じて、より多くの人に宇宙に興味を持ってもらうとともに、未来の日本の宇宙開発を支える技術者育成の一助になればととしている。