2.しっかりとした体制で臨めているか
ベンチャー投資を行う社内体制と聞くと、投資業務経験者による少数精鋭の組織をイメージされるかもしれない。単純に投資するだけであれば、それでも良いかもしれない。例えば、投資後のベンチャー企業への関与は最低限に留めておき、投資した会社の中から順調に成長する会社を見極めていき、期待通りに成長した会社を最終的に買収して子会社化し、それをもって「新規事業開発」とするアプローチであれば、少数精鋭のチームでも問題ない。
一方、投資後はベンチャー企業との事業シナジーを追求するアプローチを目指すのであれば、社内の体制をもっと充実させる必要がある。当たり前の話であるが、投資すれば事業シナジーが生まれるわけではなく、ベンチャー企業の経営者と協業の構想・計画策定から実行まで一緒になって推進するには、1案件について専任の担当者が必要となるであろう。協業が軌道に乗ってくれば、更に人数を増やし、最終的には投資部門から独立した組織に発展することを想定しながらリソースを投入する必要があるのである。