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ビジネスモデルを戦略的にする―価値基準モデルの活用

第25回

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 前回は、ビジネス計画の論理的な構造を表すモチベーションモデルにおける目的としてのゴールと目標(成果)についてご説明しました。今回は、それを実現するための手段としての戦略と戦術(行動方針)について触れていきましょう。

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「戦略」はドメインをどこにし勝負するかの選択

手段の内部関係図1:手段の内部関係

「戦術のない戦略はファンタジー」であり、「戦略のない戦術はカオス」である。

 まずは、手段の内部関係のおさらいからスタートしていきましょう(図1)。「手段(Means)」は、ミッション、行動方針、指針に分類され、行動方針はさらに戦略と戦術に分類されます。一方、指針はビジネスポリシー(方針)とビジネスルール(規則)に分類されます。

 目的と手段の関係で捉えれば、ビジョンとミッション、戦略とゴール(定性的目標)、戦術と目標(定量的目標)をペアで考えると分かりやすいでしょう。時間軸で捉えれば、ビジョンとミッションが最も遠い将来であり、戦術と目標(定量的目標)が最も近い将来を指すことになります(図2)。

目的と手段のペアリング図2:目的と手段のペアリング

 次に、戦略と戦術の定義をあわせて見ていきましょう(図3)。

戦略と戦術の定義図3:戦略と戦術の定義

 ご存知の方も多いかも思いますが、戦略や戦術という言葉は元々軍事用語であり、ビジネスの世界で使用されるようになって半世紀ほどしか経っていないようです。最初に使い始めたのはピーター・ドラッカーのようです。当時は、ビジネスの世界で使うべきではないと周辺からアドバイスされていたと言われています。

 この定義だけでは分かりにくいと思いますので、戦略と戦術の違いを簡単に整理してみました(図4)。特に日本においては、トップダウンによる明確な戦略決定というよりは、ミドルや現場のベストプラクティスによって戦略が形成されていくケースが多いため、余計にその違いが分かりにくくなってしまいます。

戦略と戦術の相違図4:戦略と戦術の相違

 さて、図4における最後の行に注目してください。ビジネスモデルとの関係で戦略を捉える場合、財務構造を除く3つの柱、つまりプロダクト革新顧客インターフェースオペレーション基盤のうちのどこに焦点を置くかによって大きな作戦としての戦略の方向性が決まるものであると考えれば便利でしょう。これは、ビジネスモデルのイノベーションについても同じことがいえます。一方、戦術は9つの各々のビジネス要素(またはビルディング・ブロック)に関して採用される手段であると考えましょう。

次のページ
戦略の階層、戦略でないもの、二大戦略論について

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この記事の著者

白井 和康(シライ カズヤス)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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