シェアリングエコノミーとは、「場所」「乗り物」「モノ」などの遊休資産を、インターネット上のプラットフォームを介して、個人間でシェアする新しい経済の動き。「空間」「乗り物」「モノ」「人」「時間」「スキル」「お金」など、多岐にわたるあらゆる領域で“シェア”を軸としたサービスが誕生し、共有によって成り立つ経済が国内外で発展しているという。
本格的な人口減少社会に突入している日本社会において、現在、「シェア」という概念を導入することによって、公助ではなく、「共助」で解決し、サステナブルな自治体を実現しようとする試みのことを「シェアリングシティ」と呼んでおり、ソウル市やアムステルダムなど海外で多くの取り組みが先行しているという。
政府もこのような課題認識のもと、「日本再興戦略2016-第4次産業革命に向けて-」(2016年6月2日閣議決定)の重点施策の1つとしてシェアリングエコノミー推進を掲げ、 官民による「シェアリングエコノミー検討会」の中で、 推進策やガイドラインの検討を進めてきた。
その取り組みは、「シェアリングエコノミー検討会議中間報告書-シェアリングエコノミー推進プログラム-」(内閣官房IT総合戦略室、2016年11月)にまとめられている。今後も、複数自治体とシェアサービスが連携した地方創生へ取り組んでいくとしているい。
自治体が活用するシェアサービスには、子育て、不動産、観光、シニア世代雇用などさまざまな形があり、今回は2つ以上のサービスを実施している自治体が宣言を発表したという。
今後は、協会で要件を満たす自治体をシェアリングシティとして認定し、協会がシェアリングシティ認定マークを授与、シェアリングエコノミーに関する情報提供、ギャザリング、マッチングなど協会がサポートし、ベストプラクティスの表彰をしていく予定だ。
具体的には、エリア・イノベーション・アライアンスと協業し、シェアリングシティについて学べる自治体向けスクール「シェアリングシティ・ラボ」を開校し、動画のeラーニングを中心に各種講座やギャザリングやマッチングを支援する。
これらのシェアリングシティのモデルケース作りやシェアリングシティラボの開校を通じ、2017年には公募で30都市のシェアリングシティ認定を目指していくとしている。