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株式会社ゆめみ 工藤氏が語る、サービス・プロダクト開発における「プロトタイピングの未来」

Biz/Zine Day 2016 Autumn “デザイン”を軸に据えた「事業開発の条件」レポートvol.5

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フレームワークやITツールを活用し、限られた時間でプロジェクトを完遂する

 2つ目は、自動車メーカーの車載センサーを活用した、ドライバー向けスマートデバイスサービスのプロトタイプ開発の事例。クライアントはメーカーの研究開発部門の研究者でUXプランニングへの理解はそれほど深くないという状況の中、短期間でサービスイメージを固めなければならないということが課題だった。

 ここで活用されたのが、「雲の絵」フレームワークだ。これは、UXプランニングのプロセスを可視化したもので、ひとつひとつの雲が毎回の議論のアジェンダに相当する。今議論すべきことやその後のステップが可視化されるため、何か新しい課題が挙がった時に、検討を次回に回すべきか、今深掘りすべきかが明確になり、脱線や手戻り、「そもそも論」を防ぐことができるのだ。

タイトル

 また、新しいサービスの企画においては、開発の段階になって「実現不可能」だと判明するという失敗が少なくない。それを防ぐため、本事例では企画段階で技術的な制約条件を事前に調査し、制約の中で一番良いサービスを追求できたという。

 3つ目は、株式会社ゆめみ社内における事例だ。「Pass Watch」というApple Watch向けのアプリのプロトタイプを、6営業日で完成させた。

 完成したのは、「リーンスタートアップ」において「MVP(Minimum Viable Product)」と呼ばれるもので、シンプルなデザインで、企画を実現する上で最小限の機能のみを実装した。一度作ったMVPを社外の交流会の場に持ち出して意見を聞き、それを受けてブラッシュアップするということも含めて6営業日で行ったというから、かなりスピード感のあるプロジェクトだ。それが可能になったのは、機能を最低限に絞ったということに加え、関係者とのコミュニケーションも効率的に行われたということがある。

 まず、企画書はA4用紙1枚のみ。社内で次の自社プロダクトを考えるためのアイデアソンが開催され、そこで提案したものが承認されたそうだ。

タイトル

 開発チームを組織するにあたっては、社内SNSの「Yammer」を活用した。この企画書をYammerに投稿し、メンバーを募ったのだ。結果、UXプランナーが東京、デザイナーとエンジニアが京都のオフィスのメンバーという編成になった。しかし、コミュニケーションツールとして「Slack」を活用することで、距離を感じずに開発を進めることができたそう。

デジタルのコミュニケーションツールの活用に関しては、社内規定がある場合はそれを改訂してでも、どんどん使っていきましょう。それがないと、これ以上高速化した仕事の進め方というのはもはや不可能ではないかと思います。

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企画からプロトタイピング、プロダクト開発まで、一貫してアジャイルの思想、手法を取り入れる

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【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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