「スタートアップバブル」と「技術発展」の経済学
栗島:
この話を聞いて思い出したのは、まだ日本語に訳されていないのですが、経済学者のカルロタ・ペレスが書いた『Technological Revolutions and Financial Capital』という技術発展の理論に関する本があります。この本には、技術の重要なファクターが突然安くなっていくと新しいインフラができ、イノベーションに自由奔放な時代が来て、バブルが起きる。そのバブルが崩壊して景気後退が起きると、それに伴って技術の再評価が行われ、培ってきた技術インフラで生産性が向上して、いろんな領域で応用されていく、と書かれています。これはまさに2005年くらいの話につながるように感じます。