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アジアで新事業を起動するランサーズとフランジア──yentaイベント

yenta主催「日本のグローバル化を考える会」Vol.3

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ビジネスマッチングアプリ「yenta」2017年4月27日に行われたイベント「日本のグローバル化を考える会」の中で、グローバルにチャレンジする4社のCEOが、それぞれの海外戦略を語った。第三回めはランサーズの秋好氏とフランジアの小林氏の講演を主催者のアトラエの岡利幸氏の寄稿でお届けする。

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ランサーズのグローバル展開への取り組み

ランサーズのグローバル展開への取り組みについて話をしてくれたのは、ランサーズ社長の秋好氏。

ランサーズは、以下の3つの事業を展開している。

1)BtoCで企業が個人にインターネット上で仕事を依頼する「Lancers」
2)デジタルマーケティング支援「QUANT」
3)位置情報を活用して近所にいる適切な人に仕事を依頼するctocのスキルシェアサービス「pook」

3つ目のpookは今年の6月ローンチ予定で、現在は事前登録段階。秋好氏は、元々ランサーズを立ち上げたときに一番やりたかったのが、この個人が個人に仕事を依頼するサービスだったという。約10年越しに、もっともやりたかった「誰もがテクノロジーによって働くことができる」事業を実現することになる。

ランサーズは2015年から世界展開を開始し、スリランカとメキシコには1名ずつ社員がいる。フィリピンでは日本企業の仕事をフィリピンのユーザーに発注する事業を展開し、ベトナムでは、フランジアと一緒に開発拠点を作っている。

ランサーズが世界展開を始めた理由について秋好氏は以下のように語る。

「日本の労働人口は急激に減少に向かうことが分かっているが、逆にフリーランス人口は日本でもアメリカでも増えています。

さらに、日本のGDPは下がることが予想されていることもあり、次のビッグマーケットであるアジアに目を向けるべきだと強く感じ、グローバル化を推し進めるという意思決定に至りました。」

海外展開することは組織のDNAとしても重要

ランサーズ株式会社 秋好 陽介氏

秋好氏は、海外に早いタイミングで出たことによって感じている実体験に基づいたメリットを次にように話してくれた。

「例えば、エンジニアがずっと日本で開発をしていると、言語設定を当たり前のように日本語のみで開発をします。ただ、早くから海外展開をすると、プログラミングするときから、多言語対応やローカライズについて考えるようになるし、経理でも日本だけの会計基準ではなく、グローバルの会計基準に適応させたり、国を超えた連結会計に対応できる仕組みを作るようになる。このように、組織のDNAがグローバル基準になることは、会社を成長させていく上で重要なことだと思っている。」

合理的に短期の売上だけを考えれば日本に集中するほうが正しいかもしれないが、中長期的な成長を考えると、早いタイミングで組織のDNAを、グローバルを前提に変えていくことも重要なのかもしれない。

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岡 利幸(オカ トシユキ)

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