SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

クリステンセン「ジョブ理論」入門

ジョブ理論を使って「次のビジネス」を大胆予測する

第12回

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket

盛り上がらなかった「ウェアラブル」を再定義する

 グーグルグラス、アップルウォッチに代表されるウェアラブル端末は、グーグルやアップルのようなイノベーティブな企業が出した割には、大きなインパクトを生んでいないように見える。技術的にはどちらもとても優れているものの、これといった片づけるジョブがないからではないだろうか。ウェアラブルの大半が提案している価値は、「わざわざスマホを出さなくても○○ができる」とか「意識しなくても○○ができる」といったものである。○○にはジョブが入るわけだが、現在のところあまり強いジョブ、つまりキラーアプリケーションが存在していない状態だ。強いて言えば、「最先端のテクノロジーを使いこなしたい」といった感情的ジョブや、そのように見られたいという社会的ジョブには十分応えているので、より斬新なニッチ機能が求められるだろう。

 これから世界を席巻するウェアラブルが登場するとしたら、特定の状況に特化したものではないかと予想する。まるでドライブレコーダーがタクシーから普及したように、ユニークな状況で生じるジョブを片づけるのにぴったりのモノをつくり、ついでに違う状況においても使ってもらったり、廉価版を一般ユーザーに提供したりする企業かもしれない。ガーミンがGPSを普及させたのも、最初の製品は1990年に発表された船舶用のものから始め、いずれ個人向け腕時計型へと発展させている。個人向けの製品もハイキングや自転車など、アウトドアで長距離移動するような状況において「迷子にならずに冒険がしたい」というジョブを対象にしてきている。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
クリステンセン「ジョブ理論」入門 連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

津田 真吾(ツダ シンゴ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング