ビジネスとクリエイティブの異なる言語を“翻訳する”ビジネスデザイナーの実践的なアプローチとは?
Business Design Talk vol.00 博報堂 岩嵜 博論 氏 × Takram 佐々木 康裕 氏:後編
2018年3月15日に開催された「Business Design Talk vol.00」。レポート前編では、博報堂のブランド・イノベーションデザイン局でストラテジックプラニングディレクターを務める岩嵜博論氏と、Takramでビジネスデザイナーとして領域横断的なコンサルティングプロジェクトを展開する佐々木康裕氏の2人によるライトニングトークを通して、ビジネスデザイナーという職業の概要と可能性について共有した。後編となる本稿では、イベント後半に行われた対談と会場からの質疑応答をお届けする。
ビジネスデザイナーは“荒唐無稽”に見えるコンセプトに、数字的な裏付けを行う
佐々木康裕氏(以下、敬称略):岩嵜さんが携わっているお仕事では、どのようなプロジェクトがありますか?
岩嵜博論氏(以下、敬称略):最近増えているのは、長期にわたり既存事業を展開している企業が、将来に向けて構造変革をする必要がある時、どのように既存事業をトランスフォームするかを考えてほしいというご依頼です。
例えば、とあるケースでは、こうした事業トランスフォーメーションの局面において、まったく新規の事業仮説構築のお手伝いをしています。従来の方法では積み上げ型の事業仮説の導出は可能ですが、このケースではもっと未来を見据えた事業改革を行いたいということで、クリエイティビティを発揮した事業仮説構築、ビジネスデザインが期待されています。
岩嵜 博論氏(株式会社博報堂 ブランド・イノベーションデザイン局 ストラテジックプラニングディレクター)
佐々木:それは新しいですね。Takramにも「既存の商品の改良版を作ってほしい」というご依頼や、未来創造プロジェクトの案件がたくさん来ます。後は経営者の方と一緒に、新規事業の柱を作ることですね。ただ、最近はクライアントのご要望の抽象度がもっと上がってきており、「奇跡を起こしてください」というのもなかにはあります(笑)。何か起こしてくれるだろうという期待をクライアントから寄せられることが増えています。
岩嵜:今の事業を最適化するだけでは不十分ですが、あまりに未来を前提としすぎると、荒唐無稽なものに見えてしまいますよね。間をどう埋めるかは悩みどころです。
佐々木:でも、そこがビジネスデザイナーの腕の見せ所で、荒唐無稽に見えるコンセプトに、数字的な裏付けをつけて、今のビジネスのアセットを使って実現可能性のある、“たしからしいストーリー”を作るのが腕の見せ所というのはありますよね。
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