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行動観察でのサービスレベル向上は「組織文化」はカギ

大阪ガス行動観察研究所株式会社セミナーレポート:第2回

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「サービススタンダード」を浸透させるための考え方と方法

組織における「文化」とは?(構造)▲ "組織における「文化」とは?(構造)

 その後の展開としては、作成したサービススタンダードを実際にスタッフに理解してもらい、実施し、保持し、向上していく必要がある。そのためにOJTプロセスの構築・実践を行い、トレーニングと測定(評価)による学習支援を行う。トレーニングで最も重要な要因のひとつは、「トレーナー」である。トレーナーは、スタッフの学習を支援し成長を助けることが役割なので、サービスレベルが高い人が適しているというわけではないので、トレーナーの選択は注意が必要である。そして、サービスを分割して簡単なところから教えること。口頭で教示するだけでなく、自ら行動で提示して、実践してもらう。さらには、測定を行い、フィードバックを与えること。そして、成功体験を作ることが重要だと示された。

 測定については、サービススタンダード項目を新人・中堅ごとに特に重要な約1/3の項目に絞り、測定の回数や実施していると判定する基準を設定。より現状を正確に反映する調整や、評価人が柔軟な判断が出来ることも、適正な評価のために不可欠だという。また、サービス場面をよく「行動観察」することで、顧客のニーズの変化を抽出し、サービススタンダード項目の見直しをすることも欠かせないという。

 そして、松本氏は「サービスを提供していくために、スタッフ同士の信頼関係、組織の雰囲気も重要」と強調した。確かに人の気分は環境から影響を受ける。ギスギスした人間関係の中で高いサービスを提供することは難しいだろう。まずは提供側の雰囲気作り、組織文化が大切ということである。とはいえ、組織文化は言葉だけで教えることは難しい。組織文化を構築する側が率先して実践し、共感を得ながら示すことが大切だという。最後に松本氏は会場に向け「組織文化を担う皆様方から行動することが大切。そして、現場で行動観察を行っていただきたい」と呼びかけ、講演を締めた。

●スピーカー紹介(敬称略)

松本 加奈子(まつもと かなこ)
大阪ガス行動観察研究所株式会社 主任研究員

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