この調査は昨年に続く2回目で、日本国内全域の16歳~70代の男女を対象に実施。
日本におけるシェアリングエコノミーのサービスについての認知度は42.4%で、昨年と比較して10%以上増加となった。サービスの認知においては各年代で大きな差は見られないものの、利用経験と今後の利用意向では、若年層ほど高い結果に。
一方で、利用する際の懸念事項としては、「事故やトラブル時の対応」が各カテゴリーを通じて最も多く挙げられている。この傾向は昨年からほぼ変化がなく、今後、日本においてシェアリングエコノミーのサービスをさらに浸透させていく上では、品質担保の仕組みや信頼の確立が大きな課題になる。
本調査を実施した、PwCコンサルティングの新規事業創出活性化のための専門チーム「グローバルイノベーションファクトリー」リーダーの野口功一は「認知度は昨年より上昇したとはいえ、まだ日本に広く浸透しているとは言えません。海外ではシェアリングエコノミーの代表格とされるライドシェアや民泊が、日本では規制の問題などで普及していないことが一つの要因と考えられます。一方で、スキルシェアの分野のように、家事、介護、料理、子守などニッチなニーズを満たす新サービスが登場し、少しずつ利用者の支持を拡大させている例もみられます。デジタルツールに慣れ親しんだ若年層やライフスタイルの変化が頻繁に訪れる子育て世帯が、需要を牽引していく傾向は今後も続くと考えています」と述べた。
「国内シェアリングエコノミーに関する意識調査2018」主な調査結果
「シェアリングエコノミーのサービス」の認知を聞いたところ、「シェアリングエコノミーのサービスのいずれかを知っている」と回答したのは42.4%で、2017年よりも10%以上増加した。「知っている」と回答した人(n=4,210)の内訳を見ると、認知されているサービスのカテゴリーは、多い順に「モノ」(70.7%)、「移動手段」(68.9%)となっている。
また、「(サービス・製品の)利用者」としての「シェアリングエコノミーのサービス」の利用意向を聞くと、10~30代の関心が高く、「利用したいと思う」「利用を検討してもいいと思う」の合計がそれぞれ半数を超えた。