通信サービスを中心に「au経済圏の最大化」を目指すKDDIグループと、「楽天エコシステム (経済圏)」を構築してきた楽天は、決済・物流・通信ネットワークの分野において、両社のアセットを相互利用することを発表した。
提携概要
1.決済サービス分野
楽天は、「楽天ペイ (アプリ決済)」をはじめとした決済プラットフォームや加盟店網をKDDIへ提供する。KDDIは、楽天グループが直接契約している全国約120万箇所の加盟店等を活かしたスマホ決済サービス「au PAY」を2019年4月より順次開始するとしている。
2.物流サービス分野
楽天は、KDDIが運営する総合ショッピングモール「Wowma!(ワウマ)」に対して、楽天の物流サービスを2019年4月より順次提供する。
両社は、楽天が推進する「ワンデリバリー」構想を共に進めていくことで、効率的な物流・配送サービスを実現し、国内EC市場の健全な持続的発展を目指すとしている。
3.通信ネットワーク分野におけるローミング協定の締結
KDDIは、楽天が2019年10月より開始予定の第4世代移動通信サービス (LTE通信サービス) に対して、通信ネットワークを提供するローミング協定を締結した。これによって、楽天は、日本全国でLTE通信サービスの提供が可能となる。ローミングエリアは、東京23区、大阪市、名古屋市を除いた、全国を予定している。
この協定は、提供期間を2026年3月末までと定めている。この期間内に楽天は自前での全国ネットワーク建設を進め、完成した地域から順次、自前ネットワークへ切り替えを行っていくとしている。