プログラマーが底辺に置かれる日本企業からは、GAFAは生まれない
こういった、ブラックボックス化は、日本企業がプログラミングの重要性を長きにわたって理解してこなかったことが原因だと及川氏は指摘する。日本企業では、プログラミング・実装できる人が企業内で底辺に置かれている。その人がSEになり、要件定義ができるようになれば一人前だとされている。そしてプロジェクトマネジメントやコンサルティングをできるようになれば、さらに一目置かれ、給与も上がっていく。この発想の根底にあるのは、ITに関する認識だ。
今までITというと、人間がやっていたものをより効率的に、ローパワーでできるようにするとか、コスト削減をするという、マイナスをゼロに近づけるような目的でばかり活用されていた。しかし、今はプログラマーがビジネスに高付加価値をもたらす時代だ。それはここ5年から10年で隆盛してきた企業を見ればわかる。Amazonは小売業である。しかし、そこにテクノロジーを掛け合わせたために、従来の産業構造を壊すことができ、世界的な地位に立っているのだ。