デジタル音痴な経営層、DXを阻むベンダー企業にどう対応すべきか
講演の後半は会場からの質問に及川氏が答えた。最初の質問は、「プログラミング経験のないデジタル音痴な経営層がITの方針を決めている。どう対応すればいいだろうか」というものだ。
及川氏は、そんな企業は一旦潰れればいい、そこにいる優秀な人材はスタートアップなどに転職すればいい、転職が一番早いと笑いを誘う。現実的な提案はこうだ。社内には技術がわかる人がいるはずである。その人たちが中心になってどんどんプロジェクトを立ち上げればいい。今は10年、20年前と違って開発に必要なリソースが無料だったり安価だったりしている。社内で「いいね」と言ってもらえるようなデモ版を作ってしまうのだ。わかろうとしない経営者には響かないだろうが、デジタルを知らないだけで「こんなことができるのならば」と考え直してくれる経営者もいるはずである。転職する前にできることを見せていく努力はするべきだと答えた。