「ドミノ・ピザでの経験が活きた」──JFAをとりまく特殊な関係とは?
──JFAはどのような理念を掲げられているのでしょうか。
須原:JFAのウェブサイトにも出していますが、JFAは「サッカーを通じて豊かなスポーツ文化を創造し、人々の心身の健全な発達と社会の発展に貢献する」という理念を掲げています。ここで重要なのが、「人々の心身の健全な発達と社会の発展に貢献する」が目的で、サッカーは手段だということです。ビジョンも同様に、サッカーを手段として、人々が幸せになるよう努めることを掲げています。なので、ワールドカップで日本代表が勝つこともあくまで手段で、目的は感動を与えることなのです。私が専務理事に就任して約1年経ちましたが、KPIなどの明確な指標がなく、組織運営の判断に悩むことが何度もありました。そのときに立ち返る理念があってよかったと感じますね。