Tableauと楽天が語る、データドリブン企業に必要な“文化”と“人”とは?

 大規模なグローバル企業の多くは、データリテラシーを重視し、最高データ責任者(CDO)制度を導入してデータに関する戦略を立て、組織変革をデータによって進めようとしているという。しかし、データ主導型企業への変貌の必要性を感じつつも、それが達成できていない企業は非常に多い。
 2019年5月14日、データ利活用のソリューションを提供するTableau Japanが、先進的なデータ活用を実践する企業の事例やデータ利活用法を紹介するイベントを行った。その中から、データドリブンな企業文化の作り方と楽天の実践例を紹介した基調講演の様子を紹介する。

[公開日]

[講演者] 佐藤 豊 Mark Jewett 平井 康文 [取材・構成] フェリックス清香 [編] 梶川 元貴(Biz/Zine編集部)

[タグ] データ・アナリティクス 事業開発

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なぜデータドリブン企業には“文化”が重要なのか

『日本のビッグデータアナリティクス市場は2022年までに約3,800億円に達する』とIT専門調査会社のIDC Japanは予測しています。データを活用してイノベーションを起こすことで競合優位性を得た企業が、業界の先頭に立っていることは明白です。そんななかで、私たちが重視しているのは“人”です。

 基調講演の冒頭で、Tableau Japan(以降、Tableau)の佐藤豊氏は、こう述べた。Tableauはプログラミングが不要でシームレスなデータ環境を構築できるソフトウェアを提供している。だからこそ、重要なのはデータを使う“人”であり、一部の担当者だけがデータを使いこなすだけでなく、社内のさまざまな社員がデータを活用できることが重要だと主張している。

Tableau Japan株式会社 社長 佐藤豊氏Tableau Japan株式会社 社長 佐藤豊氏

 米国Tableau社でプロダクトマーケティング担当バイスプレジデントを務めるジューエット氏は、データドリブンの企業文化を持つことが必要だと説く。そのためにまず必要なのは、データリテラシーである。企業文化に限らず、すべての“文化”と呼ばれるものは、価値やアイデアを表現するために言語を活用する。データドリブンの企業文化にとって、その「言語」はデータだ。中央値、平均値の違い、棒グラフの読み取り方、相関関係と因果関係の違い、確証バイアスへの対策など、データを活用する際には理解すべき事柄がある。データリテラシーを身につけてデータを使いこなし、データを共通の言語にしていかなければいけない。

 住宅情報を提供するプラットフォーム企業、株式会社LIFULL(ライフル)は、以前はマーケティングキャンペーンの評価やデジタルデータ収集・分析などを、外部業者に委託していた。そのため、社内に知識が蓄積せず、データリテラシーを身につける機会を失っていた。そこでTableauのソフトウェアを導入した。

 同社のソフトウェアは自然言語を使って使用することができる。「○○県の売り上げを製品ごとに見たい」「顧客のセグメントごとに売り上げ状況を見たい」「利益と売り上げを週ごとに見たい」など、自然な言葉で入力すると、それを図式化して見せてくれるのだ。データ分析に慣れていない人でも、分析を気軽に行うことができる。その簡便さにより、現在LIFULL社では社内に数百人のTableauユーザーがおり、データ可視化の文化が組織の中で醸成されているという。

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