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実践企業に聞くサーキュラーエコノミー

店舗スタッフが一番のLUSHファン──だからこそできる、“らしさ”を常に問うことによる店舗づくりとは

ゲスト:株式会社ラッシュジャパン LUSH 新宿店 ジェネラルマネージャー 飯村 麗氏

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 LUSHは新鮮な野菜や果物を主原料としたスキンケアやメイク、入浴剤などの製品を製造販売する一方で、様々な社会的事業を行う企業でもある。株式会社ラッシュジャパンの取締役 リテール・ブランド担当役員の小林弥生氏に社会的事業とビジネスとの両立を聞いた前編に続き、後編ではサステナブルから進化した「リジェネレイティブ・バイイング」に関する取り組みを小林氏に、続いてLUSHの店舗作りの秘訣をアジア最大規模の旗艦店であるLUSH 新宿店のジェネラルマネージャー(店長)を務める飯村 麗氏に聞いた。その内容を紹介する。

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サステナブルから進化した「リジェネレイティブ」なLUSHの取り組み

大山 貴子氏(株式会社fog代表、以下敬称略):2017年からLUSHでは、「普通に買っていては持続可能な購買活動はもうできない」として、“サステナビリティ(持続可能性)”から進化した“リジェネレーション(再生可能)”という発想で原材料や資材の調達を始めたと聞いています。どういったものなのでしょうか。

小林 弥生氏(株式会社ラッシュジャパン取締役 リテール・ブランド担当役員、以下敬称略):LUSHが商品に使う原材料を購買することで、地域社会や自然環境が再生し、元来そこにあった豊かさが再生されることを目指した購買活動です。

 もともとLUSHでは原材料調達の際に、労働者の権利や環境などに配慮したエシカル(倫理的)な購買、サステナブルな購買を重視しています。しかし社会的、環境的課題が深刻化している中で、サステナブルの考え方よりさらに一歩進んだやり方が必要だと感じていました。

大山:具体的にはどんな取り組みがあるのでしょうか。

小林:たとえばサシバという渡り鳥に着目したプロジェクトを始めました。日本の里山は長い年月をかけて人と自然が互いにメリットになるように作りあげられたものです。人間が手を入れて自然環境を維持するよりも、多種多様な生き物が生存できていたんですよ。しかし、今その里山はどんどん衰退していっています。

 サシバは比較的人里近くに生息している猛禽類ですが、現在では環境省のレッドリストで絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。猛禽類は生態系の頂点近くにいるため、サシバを戻すためには里山全体を再生させる必要があるのです。

 LUSHでは、日本各地の里山で出会った方々とともに里山を再生する取り組みを行い、その過程で里山から得られた米、茶葉、生姜、にんにくなどの自然の恵みを、いくつかの商品の原材料として使用することを実現しました。

渡り鳥プロジェクト - サシバを追え!|LUSH ラッシュ

大山:購買活動が里山再生を支援することにつながるのですね。こういったLUSHの社会的な取り組みを社内でどのように浸透させているかを教えてください。

小林:その点に関しては、アジア最大の売り場面積を持つLUSH 新宿店の飯村麗ジェネラルマネージャー(店長)からお話ししますね。

小林 弥生株式会社ラッシュジャパン 取締役 リテール・ブランド担当役員 小林 弥生氏

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