ディスクロージャー2.0に欠かせない「デジタルネイティブ世代」目線
最後に、ディスクロージャー2.0として対象範囲を広げ、取り組み方を変えていく中で、欠かせない視点をご紹介します。それは、「デジタルネイティブ世代」をターゲットとした伝え方や手段になっているか」です。
デジタルネイティブ世代は、情報収集力と発信力が高く、テキストよりも動画コンテンツを好みます。YouTubeやTikTokの出現、スマホカメラの高機能化によって、動画は一部の企業やクリエイターが発信していたものから、動画は誰でも作れて簡単にアップすることができるコンテンツへと変わりました。それにともない、よりリアルで共感しやすいコンテンツが好まれるようになっています。エンターテインメントの世界でも、従来のメディアやイベントを中心に、認知やファンの輪が広がっていく時代ではなくなりました。いまではYouTubeなどからファンを掴んでいくミュージシャンも現れ、楽屋裏の風景や作曲家に作曲依頼するシーンなどを積極的に開示するようになっています。視聴者は等身大の姿に“共感”し、共に育てていくファンとなるのです。クラウドファンディングが一般的になりつつある背景にも、“共感”で繋がるファンの存在があるのでしょう。