内食トレンドのまとめと今後の課題
様々なモノや労働力がシェアの対象になってきている中、ミールシェアのような料理のシェアは提供者側が比較的手軽に始めやすく、また飲食店が近くにない消費者にとってはニーズも一定程度存在すると考えられます。一方で、国内での展開においては規制面での課題があります。通常、飲食業を営むには食品衛生責任者の資格が必要ですが、一般の方が料理を有料で提供する場合、ミールシェアのプラットフォーマーあるいは料理の提供者いずれかが何らかの衛生基準を担保しなければならないでしょう。サービスを本格展開するにあたり、どのように規制と折り合いをつけていくかについては、検討が必要になります。
また、家電を軸にした食材・レシピの連動や、レシピサービスを軸にした食材とのセット提供など、これまでバーティカルに展開していたサービスが、隣接領域に広がっていく流れは今後も続くでしょう。場合によっては、合従連衡の可能性もあります。一方で、中長期的に見たときに、調理に関するすべての機能を備えたサービスがいくつか存在するようになった場合、他のサービスとどのように差別化していくのについては検討が必要になってくるのではないでしょうか。