プロセスマイニングは、ERPをはじめとする様々な業務システムから抽出したデータをもとに業務プロセスを可視化し、逸脱プロセスの発見や処理件数および時間の定量分析を行うことで、業務上の問題点を迅速に特定する技術。従来の手作業による業務分析ではなく、ログを直接全件分析するため、分析結果の正確性・客観性が高く、また抽出データから目的毎のダッシュボードを作成することで、複数のビジネス用途に活用できる。
今回の再販売契約締結により、DTRSはプロセスマイニングツールの導入支援と共に、プロセスマイニングの特徴を生かした課題やリスクの特定を起点とするアドバイザリーサービスを提供していくという。本サービスの提供開始に伴い、デロイト トーマツ グループのリスクマネジメントに関する知見を活用し、企業の「業務改善」、「モニタリング・不正監視」、「内部監査のデジタル化」の3つの領域における以下の課題解決の支援を強化していくと述べている。
- 業務改善:社内管理業務のさらなる自動化・効率化、内部統制と業務改善の双方の高度化実現など
- モニタリング・不正監視:労務管理(下記具体例参照)、リスクシナリオにもとづいた不正監視、海外・地方等拠点管理や外部委託先の管理など
- 内部監査のデジタル化:デジタル証跡の取得(タスクマイニング)や監査テーマに応じたダッシュボード策定など
プロセスマイニングツールの活用具体例として、導入が急増しているリモートワークにおける労務管理が挙げられる。プロセスマイニングと共にPCのログ解析を行うプロセスマイニングツールの拡張機能であるタスクマイニングも活用することで、従業員が使用したアプリケーション、そこにかけた時間および行った操作が可視化され、無駄な業務の洗い出しを行うことができ、業務効率化やリモートワークの課題である労務管理が実現できる。また、リスクシナリオに応じた不正の発見などへの活用も可能なため、企業のコンプライアンス強化にもつながるのだという。
デロイト トーマツ グループは、これまでRPA(Robotic Process Automation)、BPR(Business Process Re-engineering)、BPO(Business Process Outsourcing )等、業務プロセスの効率化や高度化に資するプロジェクトを多数手がけてきた。DTRSは、これまでの知見とプロセスマイニングで先行するグローバルのデロイトのノウハウを活用し、本サービスを提供する。