IDEO トム・ケリー氏が語る「創造力に対する自信」

講演名「Creativity in Organizations」

世界有数のデザインファームIDEOの共同経営者トム・ケリーが、経済産業省主催の「新事業創造カンファレンス&CONNECT」にて基調講演を行った。シリコンバレーで30年余にわたってイノベーションの最前線に立ち続けてきた経験をもとに、日本の聴衆に向けて個人や組織が創造性を発揮するために必要なマインドセットについて語った。

[公開日]

[講演者] トム・ケリー [取材・構成] 有須 晶子 [編] BizZine編集部

[タグ] デザイン思考 IDEO トム・ケリー プロトタイプ

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創造力に対する自信(Creative confidence)とは

 兄のデイビッドとともに、シリコンバレーの小さなデザイナー集団だったIDEOを世界で最もイノベーティブな企業と評されるまでに成長させてきたトム・ケリー氏(以下、ケリー氏)。同社は初代アップルのマウス、世界初のラップトップPCの開発などの初期の「製品イノベーション」から次第に「顧客エクスペリエンスや組織の再設計」を手がけるようになり、近年ではデザイン思考に基づく「イノベーション文化」の普及に取り組んでいる。

 ケリー氏は、そのキャリアを通じて、世界中の優れたヴィジョンを持つリーダーたちの知性や感性の働かせ方を観察する機会に恵まれた。その体験から、創造性を発揮するためには「創造力に対する自信」が必要だと説く。

「創造力に対する自信」は2種類の能力、「いいアイデアを思いつく」という本来誰もが備え持っている能力と「行動する勇気」で形成されます。創造力に対する自信についての本(邦題『クリエイティブ・マインドセット』日経BP社)を書くために世界中でインタビューを実施したところ、多くの人々、特に若者や組織に属する人々は、ある問題を解決できるかもしれないアイデアはあるのに、奇異に見られたり、批判されたりすることを恐れて、手をあげない(アイデアを発表しない)のだとわかりました。創造性はもともとあるのですから、それに行動する勇気が加わりさえすれば「創造力に対する自信」は生まれるのです。

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