クラウドコンピューティング専門の事業企画・開発会社ブリスコラは、住友精密工業と販売代理店契約を締結した。今回の契約締結は、2016年度の家庭向け電力小売り全面自由化を見据え、センサークラウド事業の強化を目的とするもので、住友精密の無線センサーネットワーク技術をベースとした製品の販売を12月24日から開始した。
現在、電力の安定供給の確保、電気料金の最大限の抑制、そして、家庭をはじめとする需要家の選択肢や企業の事業機会の拡大等を目的とした電力システム改革が進められており、2014年6月11日には第2段階制法案が成立した。
資源エネルギー庁の発表資料によると、電力小売り市場の全面自由化によって、約7.5 兆円の市場が新しく開放されると試算しており、再生可能エネルギーや分散型エネルギーへの新たな投資、地産地消による新しいエネルギービジネス(スマートコミュニティ等)、スマートメーター等の関連投資の増加が予測されるという。
省エネ・低炭素社会実現の社会的要求が高まる中、これまで家庭内電力の見える化サービス(HEMS)や太陽光発電見える化サービス等、クラウドを活用したエネルギー管理システム(EMS)を開発、提供してきたブリスコラは、このたびの販売代理店契約により、電力小売り全面自由化開始に合わせた事業展開に向けて、パートナーシップの強化、販売スキームの構築及び多様化を図るとしている。
住友精密は、2005年から無線センサーネットワーク技術の研究・開発を実施。これまで一般産業から農業分野まで、幅広い分野において業界屈指の高信頼性を誇る無線センサーネットワークのソリューションを提供している。 2014年からは、IoT/M2M、スマートメーターを始めとするスマートコミュニティ構築に最適な国際無線通信規格、Wi-SUN(Wireless Smart Utility Network)に準拠したHEMSコントローラを提供している。
ブリスコラは、住友精密の提供する無線センサーネットワーク製品と弊社のエネルギー管理システムを連携させ、展開することにより、省エネ・低炭素社会の実現を目指すとともに、新しい電力・エネルギー社会の実現に努めていくという。