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学びのプロが実践するお手“本”通りの経営――仕事の成果につながりチームに共通認識をもたらす読書法

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 「お手本通りの経営」  私が社長を務めているリカレントの方針書には、そんな言葉が書かれています。お手本というと他社のマネをするというイメージですが、リカレントではお手“本”を意味しており、文字通り本通りの経営を行っています。  営業の方法論、販促活動といった現場レベルはもちろんのこと、新規事業やマーケティング戦略、人事制度に至るまで弊社ではほとんど本を参考に実行をしています。この記事ではなぜお手本通りがビジネスで役に立つのか、それらをどのように実行に移していくかを見ていきます。

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なぜお手“本”が役に立つのか

 本を読む人は多いですが、それを実行に移す人は稀です。ビジネスノウハウ本を読んで、それをその通りに実行してみようと思う人は意外と少ないですよね。しかし、本に書いてあることを実行することはビジネスを成功させるための最短距離に当たると私は考えています。

 ビジネス書に書いてあることは、誰かが昔それで成功していることや、統計的にそういった傾向にあるということがほとんどです。だからこそ、何も参考にせず実行に移すよりも、本を参考にしながら行動するほうが、成功確率ははるかに高くなります。

 また、目の前のビジネスに取り組んでいるとどうしても小さい事象に目が行きがちです。人間ですからバイアスもあります。そのような状態では間違った方向に行ってしまう可能性が高くなります。

 反面、本は自分の状況に比べれば客観的なものであり、俯瞰して物事を捉えることに役立ちます。そのため、長期で見たときに正しい方針を決めやすくなります。方針が見えると、そこからずれていないかを確認するだけでいいですし、迷ったときもその本に戻ってくることができます。方針が明文化されていますから、再現性も高いです。同じ成功を何度も繰り返すことができます。

 加えて、チームメンバーに共有しやすいのも特徴です。方針を固めて人に伝え、その方向からずれないようにするのは高いチームビルディング能力や経営力が必要です。チーム内で共有できる本がある場合、それらの能力が高くなくとも、チームメンバーに共通方針を伝え、全員でその方向に向かうための指針になります。

 安定的にかつ再現性もあり、共通認識も持ちやすいのがお手本通りの経営なのです。

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この記事の著者

松田 航(マツダ ワタル)

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