ライバルに先を越されピボット
ムードが、変わったのは、2011年の2月。競合であるキングジムが、「ショットノート」を先行して発売したことだ。先を越されたという思いは強かった。こちらも早くから準備していたものの後発としては、二番煎じ感はまぬがれない。当初、4月に発売する予定だったキャミアップは、9月への発売を延期する。コンセプトは類似しているため、このままでは機能の優劣になる。あらためてオリジナリティと差別化をとらえなおさなければならない。
キングジムを意識せざるを得なくなり考えたのは、ノート屋として「ノートらしさ」にこだわること、そして「撮ったノートを保存せずそのままクラウドへ」という手間の簡略化だった。そして、そのことがキャミアップの機能の絞り込みとシンプル化につながった。競合製品の登場が、ピボット(方向転換)を促したのだという。