日本における倉庫自動化の現状
日本では、EC市場の活性化を背景に、物量が増加し続けています。平成20年度の宅配便取扱個数は約32億個でしたが、平成30年度には43.7億個と、約1.5倍に増えているのです。一方で、物流を担う倉庫作業員は少子高齢化などに起因する人手不足で十分に確保できておらず、労働力不足が社会問題化しています。
日本の物流現場では、自動倉庫やコンベアに代表される「マテハン(マテリアルハンドリング)」の導入によって省人化を実現してきました。これらは高い生産性の実現が期待できる一方、ユーザー企業にとっては高額な投資であり、誰もが購入できるものではありません。また、一度導入をすると移設が非常に困難である、新しいマテハンを再度購入しない限り新しいモデルへの切り替えが行われないため技術革新の恩恵を受けづらい、という課題もありました。