この実証では、NTTデータが想定する金融領域のユースケースに対して、Classiqが保有する量子回路の作成を自動で行う技術の適用検証を行う。具体的には、以下のユースケースに対して、既存のミドルウェアを利用して開発した場合と比較したときに、どの程度量子アプリの開発時間が削減できるかの検証を行う。
- オプション・プライシング:オプション取引と呼ばれる金融取引の権利価格を算出する業務
- 市場リスク量計算:金融機関におけるリスク管理と呼ばれる業務のうち、株式や債券などの金融資産の価値変動に起因するリスクを算出する業務
NTTデータでは今回の実証結果を基に、金融分野での活用をはじめとして幅広い領域で量子コンピューターの活用を推進していくことを目指す。また、量子ゲート型だけでなく、量子アニーリング型や疑似量子技術も含めた、量子コンピューティング技術全般の活用を促進することで、エネルギー効率の改善などの社会課題の解決に向けた取り組みを進めていくとしている。