アクセンチュアは、トランコムITSから、次世代の物流ソリューションおよびデジタルエンジニアリングの創造につながる事業の譲渡に関して合意したことを発表した。本合意の条件は非公開としている。
アクセンチュアが獲得するのは、トランコムITSが持つロジスティクス領域向けのシステム導入、インフラ構築、コンサルティング、ソフトウエア開発やアウトソーシング事業、および関連するノウハウや顧客基盤。また、クラウド、IoTやセンサー技術などに精通した約190名のトランコムITSの人材がアクセンチュア インダストリーX(エックス)本部に加わるという。 これにより、トランコムITSが持つ物流、サプライチェーンやエンジニアリング領域の高い専門性と、アクセンチュアが持つデジタル技術が組み合わされ、時代が求めるロジスティクス領域におけるハイパーオートメーションの実現を支援するとしている。
トランコムITSは総合物流企業であるトランコムの情報システム子会社。トランコムグループ向けに物流システム構築などのITサービスを提供しているほか、製造、物流、情報通信事業者など外部企業にも、サプライチェーンの変革支援事業を展開。トランコムITSは、独自のWMS(倉庫管理システム)やTMS(配送管理システム)などの製品群を持ち、物流ネットワークや在庫最適化システム構築で卓越したノウハウとエンジニアリング力を誇る企業だという。
アクセンチュアでは、2021年8月にディアイスクエアから、PLM(製品ライフサイクル管理)およびALM(アプリケーションライフサイクル管理)システムの導入コンサルティング事業を獲得。今回、トランコムITSの高い専門性と、アクセンチュアがかねてより競争優位を持つ組み込みソフトウエアやAIを活用した開発力が加わることで、研究・開発から、設計、製造、そして物流にいたる、モノづくりのバリューチェーンにおけるデジタル化を全方位で支援する体制がさらに強化されるとした。