NTTデータとSAPアジア・パシフィック・ジャパン(APJ)は、サプライチェーン保険管理を強化するパッケージ化された新たなソリューション「Connected Product」を発表した。
輸送中の貨物の位置と輸送状態を監視するソリューションである「Connected Product」は、特にソーラーパネルなどの壊れやすいもの、ワインやオリーブオイルなどバルク輸送の液体、チーズや医薬品またワクチンなどの温湿度管理が必要な品物の追跡に有効で、サプライチェーン全体を可視化し、貨物の破損や遅延にも迅速な対応が可能となる。その結果、従来の貨物保険への加入や保険金の請求などの手続きの負荷を軽減し、貨物の期限内での輸送を支援するという。
日本・ドイツ・スペインのNTTデータとSAPのConnected Productチームは、パートナーであるスペインの物流会社やドイツの保険会社と共同で「Connected Product」を活用した実証実験を実施。20社の荷主およびヨーロッパ・アジア間を輸送する数百ものコンテナを実験対象として、IoTセンサーによって収集したデータをもとに、貨物に重要な条件である温度・光度・衝撃(値)などが輸送中に維持されていることを確認している。これらの情報から、顧客は貨物に異常事態が発生した場合でも、即座に対応できるようになるという。実証実験を2022年9月まで実施した後、NTTデータが国際的な保険・物流会社向けに実ビジネスへの適用を予定しているとしている。