凸版印刷は、製造現場の課題に合わせて必要な機能を組み合わせて導入できるDXソリューション「NAVINECT ラインビルド」シリーズの新ソリューションとして、生産設備における保全活動の支援に特化した「保全運用DX」の提供を開始すると発表した。
保全運用DXは、製造現場の保全活動における運営状況に適した複数のラインナップを揃え、PC、タブレット、スマートフォンなどのスマートデバイスを用いて運用。設備の台帳管理、保全計画の作成、点検の結果報告などの機器管理による「予防保全」、異常報告や予備品の在庫を管理する「事後保全」、保全結果の分析や装置・センサーから収集したデータをもとに異常傾向を捉える「予知保全」に関する機能を提供するという。製造現場で必要としている機能から、保全運用のDX化を段階的に進めていくことが可能だとしている。
「NAVINECT ラインビルド」シリーズ、「保全運用DX」の特徴
製造現場の保全活動の状況に合わせた導入が可能
保全活動の運営状況に応じた複数のラインナップを用意。保全作業および異常時の処理管理までの小規模な導入から、予知保全による未然対応や変更管理による徹底した品質管理まで、幅広い要求に対応が可能だという。必要な機能のみに予算を費やすことができるため、段階的に保全レベルを高め、円滑なDX推進を支援するとしている。
作業のヌケモレを防ぎ、質の高い保全活動を実現
定期的に実施する点検や交換・給油は初回登録しておくことで、保全計画の自動作成が可能。また、その日に実施すべき作業項目が操作端末に自動的に表示される機能により、作業のヌケモレが防げると述べている。必要な作業を確実に実行することで、設備を正常な状態に保ち、安定した製品品質の維持、設備故障の頻度低減などを実現するという。
保全作業と技術伝承の効率化を実現
保全対象装置の取扱説明書や図面、作業マニュアルを事前に登録しておくことで、必要な時にすぐ手元のスマートデバイスなどで確認できる。これにより、保全作業の効率化が図れるという。また、現場における保全作業動画をアップロードする機能を活用することで、作業の平準化や匠技術の伝承など、属人化からの脱却を支援するとしている。
今後の目標
同社は「NAVINECT」を、製造業を中心に様々な企業に対して提供し、2023年までに100社への導入を目指すと述べている。加えて、NAVINECT ラインビルドシリーズでは、製造現場の細かな用途に対応したソリューションの開発を進め、複数を組み合わせて利用できるソリューションの提供を図っていくという。