本日6月12日(金)発売の『カフェオレからはじまるイノベーション オトナがますます育つ「考え方」の絵本』では、デザインマネジメントの領域からイノベーションを起こし続ける田子學さん・裕子さんがその経験から培ってきた思考術を惜しみなく紹介しています。絵本パートでは問題が提示され、そのあと解説パートで理解し、まとめとして読者自身の課題を本に書き込んでもらう構成になっています。
イノベーションはなにか社会を劇的に変えてしまうような物事で、自分には関係ない……そう思っている方は多いかもしれません。ですが、著者のお二人が強調するのは、まずは日常を見る視点を変えてみましょうということです。いままで気がつかなかったことに気づく、それがイノベーションの種に繋がります。絵本パートを読めばきっと、答えが分からないというもやもやを抱えるかと思いますが、そのもやもやを大事にしてください。イノベーションへの近道はなく、地道に発見を積み重ねていくしかないのです。
本書はデザイン教育を受けたことのない方、デザインの基礎となる考え方をまだ知らない方に読んでいただきたいのですが、特に、デザインに気後れしたりデザイナーと一緒に仕事をしたりしている方におすすめです。デザインは色を決めたり形を作ったりすることだけではありません。そしてデザイナーとは本来、デザインマネジメント――組織作りからマーケティングまでをこなせる人材です。デザイナーがどんな視点や思考で、何を考えながら仕事をしているのかを知るだけで、プロジェクトの質は大きく高まるはずです。
本書のキーワードは、各章のタイトルにもなっている「ほぐして、みつけて、くっつける」ということ。見慣れた風景や固定概念をほぐして、視点を変えてみつけて、発見したものをくっつければ、いままで気づいていなかった価値を創出し、誰でもイノベーションを起こすことができるはず。まずは手を動かしながら学べる絵本のワークブックから始めましょう。