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Zero to IPO 

起業家が取締役に話せない課題を相談できる存在──READYFOR米良氏を囲む、投資家と支援者に聞く

[前編]READYFOR 米良はるか氏 × グロービス・キャピタル・パートナーズ 今野穣氏 ×フォースタートアップス 志水雄一郎氏

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 READYFOR創業者 兼 代表取締役 CEOの米良はるか氏と、READYFORをファイナンス経営の面から支えるグロービス・キャピタル・パートナーズ 代表パートナーの今野穣氏、ファイナンス・人材の面から支えるフォースタートアップス 代表取締役社長の志水雄一郎氏の鼎談をお届けする。前編では、READYFORがエクイティ・ファイナンスを活用して新たな挑戦に踏み切ったきっかけ、ファイナンス・経営・人材の面からスタートアップを支援する際に考えていることについて語っていただいた。

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起業のきっかけは松尾研との共同研究

──米良さんはどのようなきっかけで、READYFORをスタートされたのでしょうか。

米良はるか氏(以下、米良):きっかけは学生のころに遡ります。慶応大学の経済学部の3年生だったころ、所属していた藤田ゼミ(藤田康範研究会)に所属していました。藤田ゼミは当時、東京大学のAI研究者・松尾豊さんの研究室と共同研究をしていました。松尾さんがスタンフォードから帰って来られて研究室を立ち上げられたタイミングです。スタンフォードの研究を使ってシリコンバレーでビジネスが起こっていく様子を見て、起業家が評価されている社会に感銘を受けた松尾さんは、自身の研究室から起業家を輩出することを一つの目標として据えられたそうです。

 松尾先生からインターネットの可能性やテクノロジーについて聞くうちに、これからの社会が大きく変わっていくことを考えると、就職活動をしようという気持ちが自分のなかで湧き上がってこなくなりました。そして、チャレンジをしたいと思うようになりました。

何かを始めたい個人にお金を届けたい

米良:そこから松尾研に入り浸るようになりました。4年生のときにはエンジニアの学生たちばかりのなかに、当時ギャルっぽい格好だった私が入っていって、声をかけて一緒に楽しくサービスを作っていました。

 共同研究の一環として触れたインターネットサービスで感じたのは、個人が注目されるような社会になっていくはずということです。ならば、当然、個人を起点とした活動も増えるだろうと考え、そういう挑戦を支えるべく「何かを始めたい個人にお金を届けたい」と思いました。その後、大学院に入学してスタンフォードに留学します。そこで、当時アメリカで盛り上がり始めていたクラウドファンディングについて学び、これに日本で挑戦しようと決心しました。

米良はるか
READYFOR株式会社 代表取締役 CEO 米良はるか氏

社会が応援すべき理由がある人がいる

──お三方の最初の接点について教えてください。

今野穣氏(以下、今野):私が投資をしたのは2017年が最初です。その前に何回か会合では、お会いしていたかもしれません。メディア経由でも、大病をされたことについてなどもお聞きしていました。病気になられる前は、会社として運営はされていましたが、いわゆるNPOの代表格のような人物だと認識をしていました。ところが、2017年くらいにお会いしたときには、生き方を非常に深く考えるご自身の経験に直面して、会社を成長させていきたいという相談を受けました。

 スタートアップへ投資した資金の大部分は採用に使われます。一部、広告宣伝にも使われますが、基本的には人がいないと何も始まらない。ですので、投資が決まったらすぐに「いい経営者、会社に投資させてもらったのでぜひ支援お願いします」と志水さんにご連絡してしています。

志水雄一郎氏(以下、志水):そうですね。今野さんに「米良さんという、社会が応援すべき理由がある人がいる」と聞いたのが私と米良さんの最初の接点です。そこから早数年、今ではREADYFORそして米良さんの挑戦を、経営幹部レベルのチーム組成から多くのご支援をさせていただいています。また、私たちは人もお金も支援するという「ハイブリッドキャピタル」と呼ばれるスタイルで活動しているので、2022年に出資もさせていただいております。

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この記事の著者

雨宮 進(アメミヤ ススム)

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